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美容師の転職・退職
美容師はやめておくべき?美容師の実態・辞め時・辞め方を一挙解説
2022.05.26 UP

美容師は離職率が高い?辞める理由はこれ!

みなさんは美容師の離職率が、他の職業に比べ高いことはご存知でしょうか?


平成28年に厚生労働省から発表された産業別離職状況によると


  • 就業年数1年未満:30%
  • 3年未満:50%
  • 10年未満:90%

3年間に約半数が離職しているという事実がわかりました。


離職の理由は多くが、以下の4つに当てはまるケースが多いようです。


  • 拘束時間の長さ
  • 休日が他の業種に比べ少ない
  • 賃金が他の業種に比べ低い
  • 人手不足で体力的、精神的に辛い

参考:美容師からの転職理由・体験談をご紹介!事務など異業種へ就職できる?


離職の理由もアシスタント期間に離職したのか、スタイリストになってから離職したのかで異なります。


ここから詳しく説明していきたいと思います。


アシスタント期間の離職理由

美容師として勤め始めて3年未満というと、アシスタントもしくはジュニアスタイリストでしょう。この期間に美容師を辞めたいと思う理由は断トツで拘束時間の長さです。


営業後の練習会や休日の講習会で、他の職種の友人と会うことは非常に難しくなります。そして他の職種の友人の話を聞けば聞くほど、自分の自由な時間の無さを実感するのです。


20~24歳という若い年齢で一番色々なことに興味のある時期に毎日練習して過ごすことは、よほど強い意志で未来を見据えていないと厳しいかもしれません。


そして友人から聞く、給与やボーナスの話はかなり衝撃的です。働いても働いても先に進めていない気持ちになる方も多いでしょう。


アシスタント期間に離職する方の多くが「他の業種と比べ辛いと感じるから」とも言えます。


スタイリスト期間の離職理由

辛いアシスタント期間を乗り越え、やっとスタイリストになった美容師に襲い掛かるのが体力や精神的なストレスの限界です。


人気スタイリストになり、指名が増えることはやりがいも感じ嬉しいものです。しかし、それと同時に1日に10人以上もこなすスタイリストともなると、休憩時間も取れず昼食は夕方ということも少なくはありません。


他にも人手不足で同じようなケースもあります。朝から晩まで立ちっぱなしの仕事は、体力を奪うだけではなく時間に追われ仕事をするためストレスを抱えるようにもなるでしょう。


さらに役職等についている方に至っては、オーナーとスタッフとの板挟みの問題も起こり得ます。


大手チェーン店のオーナーともなると、ほぼ美容室に顔を出すことはありません。したがって全ての指示は店長などに任されることになります。そしてスタッフのお店に対する不満は店長に…。


どちらの気持ちも考慮し相手に伝えることは、精神的に強いかマイペースな性格の持ち主でなければ追い詰められてしまう可能性が高いようです。


美容師の仕事は超過酷!その実態とは?

「美容師の仕事は過酷」と言われますが、その過酷さは美容室にもよります。


筆者が最初に勤めた美容室は中型店ではありましたが、大きな商業施設のテナントとして入っていたため、残業自体がNGでした。


そんなこともあり、営業後の練習もありませんでした。そして美容室のスタイリストの多くが30代で既婚者だったので、休日の講習会もなかったです。


「練習はいつしたの?」と疑問に思われた方もいると思いますが、基本的にお客様のいない夕方の営業中に練習していました。


しかし筆者の美容師の友人が就職した美容室は、コンテストに積極的に参加している美容室だったので「毎日練習で帰宅は夜中」と話していました。


ここでお気づきの方もいると思いますが、練習は一人ではなく指導してくれる人がいるということです。


すなわち、自分がほとんどの技術を取得した後も、指導のために拘束時間は長いままということになります。


朝から晩まで休憩もほとんどとれず、遅い昼食後に後輩の指導をするのですから、過酷と言われるのも無理もありません。


そしてこのようなサイクルは、同じシステムの美容室で働いている以上は延々と続きます。これを過酷と感じるか感じないかは、その方次第です。


しかし、自分のプライベートの時間も充実させたい方にとっては、自分の時間が無いことはかなり過酷と言えるでしょう。


美容師をやめようかな…悩んだ時の対処法をご紹介!

美容師を辞めようかと悩んでいる方、まずは自分に何が理由で辞めたいと思ているのか問いかけてみてください。


  • 職場の人間関係が理由
  • 肉体的苦痛が理由
  • 美容師という仕事内容が理由

人それぞれ、辞めたいと思う理由が違うので対処方法も違ってきます。詳しく解説していきたいと思います。


職場の人間関係が理由

人付き合いは相性もあるので、なかなか難しい問題です。筆者はどんな方が職場にいても、仕事と割り切れば乗り切ることが出来ました。


しかし家族以上に職場の人とは一緒にいる時間が長いだけに、辛く感じる方もいるでしょう。


もし今の職場の人間関係に悩んでいるなら、同じ美容師の友人に相談してみましょう。


職場の人間関係は美容室ごとで大きく違ってきます。同世代が多い美容室やベテラン美容師の多い美容室などで、人との関わり方が変わってくるようです。


友人の職場の人間関係はどうなのか話を聞いてみると「同じだな」と思うかもしれませんし「そんなに違うのか」と思うかもしれません。


したがって、他の美容室はどうなのか情報を集めてみることは参考になると思います。どうしても耐えられない場合は、転職を考えても良いと思います。


しかし、どんな職場にも色んな考えの方がいます。もし転職しても同じ環境にならないとは言い切れません。


人間関係が良好で仕事に行くのが楽しいに越したことはありませんが、遊びではなく仕事と割り切ることも必要です。


肉体的苦痛が理由

美容師によくあるのが、手荒れや腰痛が原因で離職を考えるケースではないでしょうか。


この場合、改善できる工夫があるのか医師に相談してみるのも良いと思います。手荒れや腰痛はどちらも美容師の職業病代表です。工夫で改善されることもあれば、辞めなければ改善されないこともあるのです。


手荒れに関しては原因にもよりますが、アシスタント期間を過ぎると軽減される場合が多く見られます。その理由はシャンプーばかりすることから解消されるからです。


腰痛に関しては、立ち仕事そのものが原因になっていることもあるので延々と悩まされる方もいるでしょう。


整体や整骨院等でメンテナンスしながら働き続けている方もいますし、筋肉で補うために筋トレに励む方もいます。


しかしどちらも急激に改善できるものではないので、地道なメンテナンスが必要になります。


シャンプーでの手荒れや腰痛で悩んでいる場合は、カット専門店への転職を考えてみても良いでしょう。かなり負担が軽減されます。


もしアシスタント期間にこの二つに悩まされると、転職は難しいかもしれません。


「美容師を続けたいのなら、いち早くシャンプー台の仕事から卒業しよう」というのが、筆者がアシスタントの時に先輩から頂いたアドバイスです。


その時はピンときませんでしたが、今思えばごもっともなアドバイスでした。


美容師という仕事内容が理由

「美容師になってはみたものの楽しさが見出せない」「施術は好きだけど接客は苦手」このように思う方は、一度違う仕事をしてみると良いと思います。


違う方向から客観的に美容師という仕事を見ることで、新たな発見があるかもしれません。やっぱり向いていないと思う方もいるでしょう。


正直、美容師は髪の毛をいじるのが好きなだけでは難しい仕事のように思います。なぜなら相手は感情のある人間だからです。


ウィッグの髪の毛をいじるのとは違い、美容師の仕事は気配りや心遣いが大切です。その部分に苦痛を感じ面白味を感じられない場合、改善策を見出すこと自体が難しくなります。


まずは自分の気持ちを正直に話せる相手に相談してみましょう。より率直な意見が欲しい場合はSNSや質問箱などもおすすめです。


筆者の憶測ですが、この理由で辞めようか考えている方の多くが「辞めたい」と答えが出ているのではないかと思います。


仕事は美容師だけではありません。自分の気持ちに正直に進むことが一番です。


美容師を辞めるタイミングはいつがいい?辞め方も重要です!

いつか美容師に戻る可能性が少しでもある場合は、スタイリストデビューしてからの退社がおすすめです。


アシスタント期間に辞めてしまうと次の美容室に転職する際に、また低い給料設定でのスタートになってしまいます。


スタイリストデビューしてからであれば、スタイリストとして雇用されるので給料設定も違ってくるでしょう。


そして面貸しや業務委託で働く選択肢も増えます。その可能性も考えると、やはりスタイリストデビュー後に辞めることが良いでしょう。


次に退職時期です。やはりどんな理由で辞めるとはいえ、円満退社が望ましいです。実は美容師の業界は意外に狭いもので、次の美容室オーナーと今のオーナーが知り合いなんてことも少なくはありません。


もし辞めたい気持ちが決まったら、3~6ヶ月前には辞める意思を伝えましょう。一般的に退職願は1ヶ月前に伝えるべきだと言われていますが、1ヶ月でスタッフを補填するのは正直難しいのです。


今までお世話になったオーナーや、仲良く働いてきたスタッフの事も考え早めに伝えるのがベストです。


そして、何よりも担当させていただいたお客様の引継ぎも考えなければいけません。次に来店したら辞めていた、なんてことがないようにしましょう。


退職の理由は正直に話すことがおすすめです。伝えにくい理由もあるとは思いますが、後に再会した時に気まずい思いをするのは嫌ですよね。


何事も素直に話した方が相手にも理解してもらいやすいですし、自分も嘘を重ねずに済むので退社するまでの時間を楽しく過ごすことができるはずです。


美容師を辞めるメリットとデメリット!美容師は転職しやすい?

美容師を辞めるメリットは拘束時間が減り、休日が増えることではないでしょうか。


友人との時間も作りやすくなるでしょうし、家族との時間も作れます。何より自分のための時間が大幅に増えるでしょう。


今までやりたくても出来なかったことが出来るようになるので、充実感を感じることもできると思います。


逆に美容師を辞めるデメリットは、また新しい職種のノウハウを1から覚える必要がある事です。


筆者はこのことを考え、他の職種に就くことを諦めました。「持っている技術で仕事を探せるのに、新たにたくさんの事を覚えるのは大変」と考えたためです。


筆者の場合は美容師を辞めたい気持ちも、その程度だったのでしょう。拘束時間が減る事と新しい仕事を1から覚えることを天秤にかけた結果、美容師を続けることになりました。


このように辞めたい理由がやりたいことがある場合はスムーズに決まっていきますが、漠然と「美容師を辞めたい」と思って辞める場合、次のステップでつまづくケースも多いようです。


美容師からのおすすめ転職先

今までの経験がいかせ、美容師の転職先としてよく耳にするのが【美容メーカー】【美容ディーラー】【アイラッシュサロン】です。


美容メーカーの営業職は、美容室やディーラーに商品説明をし成約を取ってくる仕事です。他にも道具や薬剤に興味があり、商品開発に携わる方もいます。


そして美容ディーラーは、いわゆる材料屋さんです。メーカーとの間に入り商品を卸したり、新しい商品の紹介をしたりしています。


どちらも美容師として働いた経験があったほうが、商品説明に説得力があり成約に結び付きやすいこともあり元美容師は多いです。


美容室ではマイナスポイントであった、休みや保険などがしっかり保証されているのも特徴です。


そして、三つ目のアイラッシュサロンはまつ毛のエクステを専門的に扱っているサロンです。「接客業が好き」「国家資格をいかしたい」そしてなにより「人をキレイにする仕事が好き」そんな方におすすめです。


収入に関しては美容師に近いものがありますが、まだまだ技術保持者が少ないため伸びしろがあると言えるでしょう。


以前は美容室のメニューの一環として施術されていることの多かったアイラッシュですが、近年ではアイラッシュ専門店も増えています。


手荒れや腰痛などで美容師を辞めようと考えている方に向いている仕事です。


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