美容師の働き方・年収・技術
美容師の年収ってどのくらい?店長・スタイリストなど役職別にリアル解説!
2023.02.10 UP
美容師の年収相場ってどれくらい?店長・スタイリストなど役割別に解説!
まずは大型店で働く美容師のランク別平均年収を見てみましょう。
キャリア | 年収 |
---|---|
アシスタント | 150~180万円 |
ジュニアスタイリスト | 180~200万円 |
スタイリスト | 250~300万円 |
チーフ | 300~350万円 |
店長 | 350~450万円 |
アシスタント
入社から約2年程度は接客や技術の勉強しながら、営業中はスタイリストのヘルプをします。
一般的な大卒のサラリーマンの初任給が月収22万円に対し、美容師のアシスタントは12.5~15万円程度なのでやや低めですが「将来のため」と思い頑張っている美容師は多いです。
ジュニアスタイリスト
2年目以降、基本的なカットや小さな子供のカットなどに入っていきます。
月収は15~16.6万円程度ですが、お客様を施術させてもらえることで美容師としての楽しみを見つけられるのもこの時期でしょう。
スタイリスト
基本的な技術を習得し、アシスタントに指示が出せるようになってきます。
月収は20~25万円と言われていますが、スタイリストの月収は個人差が大きいのも特徴です。技術力や指名客数に差が出始め、この時期に「自分は美容師に向いているのか」と考える人も多いようです。
チーフ
店長と共に従業員の指示や指導にあたり、サロンによってはチーフではなく副店長と呼ばれることもあります。
月収は25~29.1万円程度で、スタイリストの月収に手当てがつきます。しかし、仕事以外にも色々なことを任されるので体力面や精神面はハードになるでしょう。
店長
サロンの責任者として売上・スタッフの管理等をしていきます。そしてオーナーとスタッフの間に立つ重要な役職でもあります。
店長の月収は平均50万円と言われていますが、実際のところ29.1~37.5万円程度のサロンが多いようです。
場所による年収差!都内や表参道などの一等地の美容師の年収とは?
表参道のサロンのイメージは「芸能人もたくさん来店し、年収だっていいはず」と思っている方も少なくないと思います。
このイメージはカリスマ美容師と呼ばれる方たちのほとんどが、都内から発掘され「月収100万円」という噂もあったからではないでしょうか。
実際に表参道のサロンで働いている美容師の平均年収を調べた結果、約360万円でした。店長などの役職についている方で約500万円です。
この数字が良いのか悪いのか、地方のサロンの年収も調べてみました。
地域 | 平均年収 |
---|---|
東海 | 328万円 |
九州・沖縄 | 309万円 |
甲信越・北陸 | 305万円 |
北海道・東北 | 298万円 |
関西 | 295万円 |
確かに他の地域に比べると表参道や都内の月収は高いようですが、地域的な客単価の違いや物価の違いが影響しているようです。
雇用形態による年収差!独立か雇われかによっても異なります
美容室の雇用形態は大きく3つに分けられます。
- 正社員として働く
- フリーランスとして働く
- 独立してオーナーとして働く
雇用形態によって、どのように年収が違ってくるのか解説していきたいと思います。
正社員として働く
正社員として雇用された場合の平均年収は【約300万】です。
長時間の拘束や勤務時間や休日の融通が利かない点はデメリットですが、最も安定しているとも言えます。
サロンにもよりますが、雇用保険や社会保険に加入できることで安心して働くことが出来るのが正社員です。
フリーランスとして働く
フリーランスの場合は勤務日数や勤務時間にもよりますが、2018年にフリーランス協会から発表されたデータによると【100~300万円】【300~500万円】がそれぞれ約25%でした。
年収の平均値に幅がある事を見ても分かるように、年収の不安定さがデメリットです。
ただし、美容師ならではの拘束時間の長さや休日が自由に取れないことが解消されることや、頑張った分が月収に反映されることが大きな魅力です。
独立しオーナーとして働く
憧れのサロンをオープンしたオーナーの年収は、サロンの規模によって異なりますが【年間総売上の10~20%程度】と言われています。
現在は競合店が増え、新規の顧客を増やすことが難しい時代なので苦戦するケースもあるようです。
しかし雇われている時とは違い、集客等も自分の好きな方法で楽しみながらやっていけるのもオーナーとしての醍醐味ではないでしょうか。
美容室の店長へのなり方と適正年齢を教えて!
「美容師になったらいつかは店長になりたい」そんな夢を持っている方も多いのではないでしょうか。しかし売上トップのスタイリストが店長に向いているのかと言うと、これは間違いのようです。
では店長になる為にはどうしたらよいのでしょうか。
店長になる為には?
まずは「店長になりたい」夢を叶えたいのであれば、大型チェーン店に就職しましょう。新しい店舗を出す時には必ず、新しい店長が必要になります。
小規模な個人店の場合は事業を拡大すること自体が少ないので、店長になるチャンスはほどんどないと言っていいでしょう。
そして店長になるためには技術力やスタッフをまとめる力も必要ですが、それ以外にも求められることがあります。
考案力と行動力
店長はオーナーからサロンの売上を維持する事、もしくは売上を上げることも任されています。その為に、店長は誰が何をすべきか常々考える必要があるのです。
商品の販売や客単価アップする方法・集客方法などの戦略を考える必要もあるでしょう。そして考えるだけでなオーナーに提案し、実行する行動力も必要です。
サロンの状況を変えていく事は簡単ではありません。ですが、少しでも前進するための方法を考える習慣をつけ、実行していくようにしましょう。
この考える力と行動力は店長に必要不可欠です。
観察力と対応力
店長が円滑にサロンを動かしていくために重要なのが、スタッフの管理です。ですが大型店になればなるほど、スタッフに目が行き届かなくなり退社してしまうケースも少なくありません。
サロンの規模にもよりますが、人が集まると人間関係はより複雑になっていきます。目に見える数字の評価も大切ですが、目に見えない部分こそ店長は見逃してはいけません。
そこで重要になってくるのが観察力です。「今日は元気がないな」「どこか辛そうだな」そんな些細なところに気付けるようにしておきましょう。
このような気付きは店長に必要な人望を集めてくれます。
コミュニケーション力と言語力
店長は誰とでも分け隔てなく接する必要があります。多くの人が集まれば、人間ですから苦手なタイプもいるでしょう。しかし、それが顔に出る様では店長としては失格です。
そして誰からも好かれたいが為に人に意見を言うことが苦手な方も、日頃から相手への伝え方を勉強しておくことをおすすめします。
店長はオーナーとスタッフの間を取り持つ役職でもあるので、自分の意見でないこともスタッフに話さなくてはいけません。
その時、どんな言葉を選ぶかで信頼度は大きく変わっていきます。
店長の適正年齢は?
店長になるのに適正年齢は特にありませんが、20代後半から30代で店長を任される方が多いようです。
専門学校を卒業し就職するのが大体20歳ですから、5~10年かけて【全技術を習得】【アシスタントに適切な指示・指導ができる】キャリアを積んでからという事になります。
ですが、もっと早い時期に店長へのお誘いがあるかもしれません。
そんな時、あなたなら「自分はまだ仕事が出来ないから」と断ってしまいますか?チャンスは何度も訪れてはくれません。お声のかかったその時が、チャンスなのです。
ですから「いつかは店長になりたい」と思っているのであれば、常に店長に必要なスキルを意識しチャンスを待ちましょう。
そして「ぜひ店長に」とお声がかかった時が、あなたの店長になる適正年齢なのです。
美容師として年収を上げる方法とは?
美容師として年収を上げる方法は2つです。
- 技術への探究心
- 指名客を増やす
最低限の技術がある事はもちろんですが、新しい技術への探求心なくして年収を上げていく事は困難です。なぜなら「人は飽きる」からです。
いつもの美容室に行き、いつもの担当者に「いつもと同じでお願いします」とオーダーすると、いつも通りのヘアスタイルが出来上がります。
お客様も満足して帰るでしょう。しかし、この決まった流れにいつか人は飽きてしまうようです。
筆者が忙しいサロンで働いていた時に来るたびに「いつもと同じで」とオーダーするお客様に、自分から「いつもと同じで良いですか?」と聞いていたことがありました。
そしてお客様はヘアスタイルを変えるために他店へ行きました。結局は「他のお店のカットが気に入らなかった」という事で、切り直しにいらしたのですが「ちょっとヘアスタイルを変えたくなって」と言われたんです。
その後も新規のお客様から「いつものサロンでヘアスタイルを変えてもらえない」と言った話を良く聞きました。
実は「いつもと同じで」は「いつもと同じでもいいんだけど…何かステキなヘアスタイルはある?」という意味が含まれているのかもしれないと、経験から悟りました。
人は変化を嫌います。ですが、人は飽きます。
ですからお客様に新しい技術が提案できるように、技術への探求心を忘れてはいけないと思いました。
変化に喜んでくれたお客様は、また変化を楽しみに指名して通ってくれることでしょう。
まず第一にお客様に喜んで頂くことを考えていけば自然と指名客は増えます。そうすることで年収はアップしていきます。