美容師の働き方・年収・技術
美容師の爪はなぜ黒い?黒く変色してしまった時の対処法6選!
2021.08.26 UP
美容師の爪はなぜ黒い?
美容師あるあるですが、アシスタント期間の美容師の爪はかなりの高確率で黒いです。その原因はカラー剤によるものです。
ヘアカラーで髪を染めた後のシャンプーはシャワーでお湯をかける前に、薬品をシャンプーボールにためたお湯で揉み洗い(乳化)をします。
乳化をすることで地肌についた薬品が落ちやすくなり、ヘアカラーを塗布したところと塗布していないところをなじませることができます。
時間にして約5分かかるのですが、この工程中にジワジワと爪に浸透し黒く染めてしまうのです。
そしてヘアマニキュアはジワジワ染まるというよりは、爪についた瞬間に染まります。
なぜ髪の毛を染めるヘアカラーやマニキュアが爪も染めてしまうのか、理由は髪の毛と爪の成分にあります。
爪の主成分はケラチンという繊維タンパク質でできています。
すなわち爪は髪の毛の成分と同じタンパク質で形成されているため、ヘアカラーに含まれる酸化染料が酸化し生成した色素で染まってしまうというわけです。
爪が黒くなる前にできることは?予防法をご紹介!
職業柄とは言え、出来れば爪が黒くなることは避けたいところです。
- 予防法を4つご紹介します。
- 爪は短めに切っておく
- 乳化をするときは手袋をする
- ハンドクリームを爪に塗っておく
- ネイルを塗っておく
手袋をすることやハンドクリームを塗ることは、忙しい美容室ではなかなか難しい場合もありますが「黒くなるのはイヤ」という方は、頑張ってみましょう。
ところでカラーシャンプーをしていて黒くなるのは爪だけのイメージがありませんか?黒くなるのは爪だけでなく、手荒れしてカサカサした皮膚も染まりやすいのです。
実はヘアカラーの色素が付きやすいかどうかは、水分量が影響している様なのです。確かに髪の毛の水分量や油分の多い方は染まりづらい傾向にあります。
それと同様に爪や肌も水分量が多い方が染まりにくいのです。面倒ではありますが、日頃からのハンドケアが爪を黒く染めてしまうことも防いでくれます。
ヘアカラーなどで爪が黒くなってしまった時の効果的な落とし方は?
ヘアカラーやヘアマニキュアでの汚れは仕方がないことではありますが、少しでもキレイにしたいと思う方が多いと思います。
ここではどんな染料にも効果が期待できる方法、そして染料ごとにおすすめな爪の色を落とす方法を解説していきたいと思います。
オールマイティに効果を発揮
どの染料にも効果があるということは、刺激も強いということになります。しかし効果は抜群です。大体の爪の色は薄くできるでしょう。
まずはこれから解説する3つをお試しください。それでも効果が得られない場合は、染料によって合った方法を繰り返してみましょう。
カラーリムーバー
一番身近ですぐに対処できるのが、美容室には必ずといっていいほど用意されているカラーリムーバーです。まずはカラーリムーバーで試みてみましょう。
使用方法はコットンに染み込ませ拭くだけです。頑固な場合は、染み込ませたコットンを数分爪に置いてから軽くこすっていきます。コットンで拭き取る時は、爪に対し縦方向がベストです。
除光液
カラーリムーバーよりも強い効果が期待できるのが、除光液です。肌の弱い方はアセトンフリーの除光液を使うことをおすすめします。
使用方法はコットンに染み込ませ拭きます。こちらも縦方向が良いです。ただし除光液は爪や周りの皮膚の油分や水分も奪うので、使用後に忘れずに保湿しておきましょう。
重曹
近年のエコな汚れ落としと言えば重曹です。しかし汚れ落としとして優秀なだけに、アルカリ成分が多く含まれているので皮膚への刺激には気を付けましょう。
使用方法は水で練り、ペースト状にした重曹でこすります。または重曹を水に溶きコットンに染み込ませ、縦方向に拭き取ります。
ヘアカラーで爪が汚れた時の落とし方
ヘアカラーはアルカリでキューティクルを開き、髪の毛の中に浸透し染まります。そんなヘアカラーの汚れにおすすめなのがこちらです。
クレンジングオイル
クレンジングオイルに含まれる界面活性剤を利用した方法です。
使用方法はメイク落としと同じです。まずは蒸しタオルで指先を温めてからオイルで爪をクルクルとこすり、水を少し付け何回かクルクルとこすってみましょう。一番刺激が少ないので手荒れしている方におすすめです。
ヘアマニキュアで爪が汚れた時の落とし方
ヘアマニキュアは髪の表面に吸着し、染色します。ヘアカラーと違い浸透しないので、時間が経っていなければ簡単に落ちます。
歯磨き粉
接客業の美容師に昼食後の歯磨きは欠かせません。きっとスタッフルームに1つはあるはずです。
使用方法は歯磨き粉を爪にのせ、優しくクルクルとこするだけです。歯磨き粉に入っている研磨剤を利用しているので、強くこすると爪に傷が付くので気を付けましょう。
紙などを燃やした灰
筆者がアシスタントの時から、肌が弱くカラーリムーバーが使えない方にはこの方法が使われていました。
使用方法は濡れた指に灰を付け、爪をクルクルします。歯磨き粉と同様で研磨剤として灰を利用するので、細かい傷がついてしまうのが難点です。
近年、発色の良さから使われることの多い【マニパニ】は、イオン結合により染色するので、ヘアカラーともヘアマニキュアとも少し違ってきます。
爪についてしまった場合は急いで落とすのが一番ですが、時間が経ってしまった場合はカラーリムーバーやオイルクレンジングで試してください。
美容師がジェルネイルをして仕事をしても大丈夫?注意すべきポイントは?
近年では美容室のメニューにジェルネイルがあり、美容師でジェルネイルを施している方も少なくはありません。
意外と美容師は手を見られることが多いので、手荒れを目立たなくさせる意味合いでもジェルネイルはおすすめです。
しかし、自爪は黒くなりませんがジェルにカラーは付いてしまいます。その時に淡い色はカラーの色が目立つので気になるかもしれません。
ただ汚れを落とす時にカラーリムーバーや除光液を使用しても、爪を保護してくれているので艶やかな爪は維持する事ができます。
しかし研磨剤等のツヤの無くなる方法での汚れ除去は避けた方が良さそうです。
メリットの多いジェルネイルですが、美容師が施すにあたって3つのポイントがあります。
- アートは髪の毛が引っ掛らないもの
- 汚れが目立たない色を選ぶ
- 長さは短め
そしてジェルネイルを美容師が施すにあたって最大のデメリットが、剥がれやすいことです。
指先を多く使う仕事なだけに非常に剥がれやすいです。したがって1日に10人以上シャンプーするアシスタントには不向きかもしれません。
爪が黒い以上に取れかけのジェルネイルは汚く見え、浮いたジェルと自爪の隙間に髪の毛が入り込み不潔な印象を残してしまう事もあります。
筆者はアシスタント期間中は毎日ネイルを施していました。剥がれては塗り直しを繰り返していたので、自爪は黄色く色素沈着していました。
しかし黒く染まった爪や荒れた手はおしゃれ心も奪い、頑張るモチベーションも奪っていきます。
人それぞれ考え方はありますが「美容師だから爪や服が汚れていても仕方ない」と思うよりは「美容師でもキレイを維持しよう」そんな気持ちでいた方が前向きになれる気がします。
爪が黒いのは頑張って働いている証拠です。しかし頑張っていないように見えて色々な所で頑張っている方は、きっと爪もキレイなのだと思います。