美容師の働き方・年収・技術
理容師のやりがいって何?仕事内容や魅力について解説!
2021.12.27 UP
理容師ってどんなことをするの?カットだけではない専門の仕事もあります!
理容師の仕事と言えばカットとシェービングがメインになりますが、他にもカラーやパーマを施すこともあります。
さらに最近では【ネイルケア】【フェイシャルエステ】などのサービスを提供している理容室もあります。女性スタッフのいる理容室では、女性客がシェービングとフェイシャルエステのために来店することも増えているようです。
理容師の1日の流れ
理容室によって営業時間は異なりますが、施術以外にも様々な作業をしています。
【9:30 出勤、準備】出勤してすぐに開店の準備に取り掛かります。
- タオルをたたむ
- シェービング用のタオルをスチーマーに入れる
- 鏡、ガラスを拭く
- 店の外を掃き掃除
【10:00 開店】カットやシェービングをしながら、レセプションがいない理容室は電話対応、来店したお客様の対応をします。
【15:00 昼休み】昼休みは日によって違いますが、手の空いた人から順に休憩に入ります。忙しい日は、薬剤の放置タイムに食事を取ることも少なくありません。
【20:00 閉店】閉店後に片付けをしてから帰宅します。
- タオルを洗濯して干す
- 床掃除
閉店後は自分のスキルアップのために練習をしてから帰宅する場合は、終電間際ということもあるようです。
理容師が感じるやりがいや楽しさとは?
何事も継続していくためには、やりがいや楽しみを見出すことが必要です。理容師が感じているやりがいや楽しさは様々ですが、よく耳にするコトを3つ挙げてみました。
- お客様に「ありがとう」と言ってもらえる
- お客様の人生の節目に立ち会える
- 努力した分だけ技術が向上していく
それぞれに関して詳しく解説していきたいと思います。
お客様に「ありがとう」と言ってもらえる
接客業の多くが、お客様が店を出るときに「ありがとうございました」と言いますが、理容師は逆にお客様から「ありがとう」と言ってもらえることがあります。
例えば「シャンプーが終わった後」「シェービングが終わった後」「店を出るとき」です。人は物欲が満たされた時だけでなく、気持ちが満たされた時にも「ありがとう」と言葉にしたくなります。
お金を払って施術してもらっているお客様に「ありがとう」と言ってもらえると、なんとも不思議な気持ちになり「いえいえ、こちらこそ」と言いたくなるのは筆者だけではないでしょう。
そして、この感謝の気持ちにいつでも応えられる自分でいたいと思い、日々頑張れるといっても良いのではないでしょうか。
お客様の人生の節目に立ち会える
何かの節目に、身なりを整えておこうと考える人はとても多いです。つまり人生の節目には理容室を利用するということです。
例えば入学式、卒業式、結婚式、入社式、そして還暦や定年退職などたくさんの節目があります。
筆者は美容師ですが、中学生の可愛かった女の子が1児の母になるまでの間、たくさんの節目に
立ち会わせていただいてきました。
その節目の都度来店し、筆者の施したヘアスタイルが写真に残っていることでしょう。
美容室を利用している女性と異なり、理容室を利用する男性は余程の事がない限り理容室を変えることがありません。
深い信頼関係が存在しているからこそ長く通っていただくことができ、多くの節目に立ち会えるというわけです。
努力した分だけ技術が向上していく
理容師の仕事は思いのほかハードですが、努力した分だけ技術は身についていきます。
技術を身に付けるための終電までの練習会に対しては「こんな時間まで仕事してる人はいないだろう」と思うかもしれません。
そして、休日を返上しての講習会は「休みなのに遊べないっておかしいだろう」と思うでしょう。
坊主になり、切るところがなくなったウィッグを見て「一体、何体のウィッグを買うんだろう」と気が遠くなることもあるかもしれません。
しかし、この努力は絶対に裏切りません。なぜなら必ず技術は向上していくためです。
このことに気付いた瞬間から、より多くのやりがいや楽しさを見つけ出すことができるでしょう。
理容師に向いてる人とは?向上心がある人はおすすめです!
どのような職業にも向き不向きがあります。では理容師に向いているのはどんな人でしょうか。
- オシャレが好き
- 向上心がある
- コミュニケーション力がある
- 体力がある
詳しく解説していきたいと思います。
オシャレが好き
近年では男性もエステや脱毛、メイクやネイルを施す時代になってきました。
理容師もそこまでするべきとは言いませんが、情報として知っておいた方が良いでしょう。会話の中で、最近の流行のことを知っているかいないかではコミュニケーションにおいて大きな違いがあります。
そして理容師自身がが流行りのヘアスタイルやカラーをしているだけで、お客様は自分がやってみたいヘアスタイルを伝えやすくなります。
理容師が時代遅れのヘアスタイルでは「言っても伝わらないだろう」と思ってしまうようです。
向上心がある
理容師の仕事は正確さが求められます。理容師はカットの輪郭がハッキリしているため、どんな仕事においても丁寧さが大切なのです。
並大抵の努力では、このような高度な技術を身に付けることができません。多くの人が途中で投げ出したくなるような厳しい練習を、何度も繰り返します。
したがって、もともと向上心がない人は技術を身に付ける前に音を上げてしまうでしょう。
コミュニケーション力がある
お客様により満足していただくためには、高いコミュニケーション力が必要です。
コミュニケーションと言っても、世間話をするわけではありません。良くコミュニケーション力と聞くと「話すのは苦手」という人がいます。
しかし、理容師に必要なのは「聞き役に徹すること」です。自分が話の中心になるのではなく、お客様が話の中心になるように話のきっかけを作ります。
上手く話の中心にお客様を持っていき、心を開いてもらうことでコミュニケーションが取りやすくなるのです。
このようにコミュニケーション力が高い人は、お客様の要望を聞き出すことができるのでお客様の満足度も高いと言えるでしょう。
体力がある
1日立ち仕事の理容師は体力勝負の仕事です。しかし「立ち仕事だから」というだけで体力が必要と言われているのではありません。
例えば高熱で仕事を休ままなければならなくなった時に、職場の仲間に迷惑をかけることになります。同時に、予約の入っていた指名のお客様にも迷惑がかかるのです。
体力がなく疲れやすかったり、風邪をひきやすい人は体調を崩さないための体力作りも必要になって来るでしょう。
理容師の仕事は大変?きついと思う瞬間は?
理容師の仕事は、様々な面できつさを感じることがあります。
- 土日の休みが取りづらい
- 拘束時間が長く、家族との時間が取れない
- 福利厚生が少ない
- 手荒れや腰痛、肩こり
- 収入が低い
- ボーナスや退職金がない
確かに土日は来客数が多いので休みづらいですし、営業後の練習会や休日を返上しての講習会もあるので、プライベートの時間を作ることは難しいかもしれません。
数年前までは、多くの理容室で福利厚生が十分ではないといった声を聞きました。しかし近年では、福利厚生が充実している理容室は増えてきています。
収入の低さは有名な話ですが、最近ではサラリーマンの収入も下がりつつあるので理容師に限った話ではなさそうです。
最後にボーナスや退職金はないことも多いでしょう。理容室の低価格化や生産性の悪さを考えると、経営者にボーナスや退職金を支払う余裕はなさそうです。
一方、近年では完全週休2日制や福利厚生が充実していたり、今までのきつくて低収入といった概念を吹き飛ばしてくれる理容室も多くあるようです。
働く理容室を見極めることで、大変さは変わってくると言えるでしょう。
理容師はここがかっこいい!魅力を解説
近年幅広い年齢層のビジネスマンに人気のフェードカット(1㎜位のバリカンからぼかしていく刈上げ)は、理容師でなければカットできないと言っても良いでしょう。
つまり美容師にはカットできないであろうスタイルが、理容師にはカットできるということです。
ほとんどの美容室で使われているバリカンのアタッチメントは3㎜からですが、理容室のバリカンは1㎜、2㎜とかなり短くカットできるのが特徴です。
もともと美容室には女性が来店することが多く、刈上げをする機会があまりありません。逆に理容師は国家試験の課題に刈上げがあるほど、出来なくては困る技術なのです。
刈上げの難易度は非常に高く、特にスタートが短ければ短いほど難しくなります。この技術を難なくこなしてしまう理容師は、やはりかっこいいですよね。
ちなみに刈上げは、位置が高くなればなるほど難しくなります。角刈りは理容師の芸術作品と言っても良いでしょう。
どちらかというと【美容師=華やか】、【理容師=地味】というイメージをお持ちの人が多いと思いますが、例えるなら美容師は絵描き、理容師は彫刻家だと思います。
同じカットをする職業ではありますが、全く別のジャンルであると言っても過言ではないかもしれません。
筆者は美容師ですが、理容室で働いていたことがあります。その時に初めてアイパー(アイロンパーマ)の施術工程を見たのですが、2㎝程の髪の毛をコームで拾い、幅1㎝のアイロンでクセづけしていく作業は圧巻でした。
このように理容師は、細かな仕事を正確にこなしていくスペシャリストなのです。