MAGAZINE

働くを、近くに感じる特集記事

美容師の独立・開業
独立(開業)した美容師の平均年収は?1人美容室と雇用するケースを解説
2021.05.27 UP

独立(開業)した美容師の平均年収

一般的なサラリーマンの平均年収が400万円台と言われている中、美容師の平均年収は200万円台後半と言われています。有名サロンのカリスマ美容師や経営陣に参加できるようにならない限りは年収500万円を超えるのも高い壁なのが現状です。


独立し軌道にのれば600万円から1千万円ほどの稼ぎを得られるとも言われていますが、現実的にこの金額をオーナーの取り分とする場合にはどのくらい年間の売上が必要になってくるかみていきます。


立地や競合店の有無・ターゲットの属性等の要因で算出される年収は変わってきます。


独立した場合の年収の目安としてはスタッフを雇用しない場合は売上の55%、雇用する場合20%がオーナーの取り分になると考えられています。


分かりやすい金額で計算すると、個人で経営をする場合には、年間の売上が1千万円で550万円、スタッフを雇用する場合には200万円がオーナーの年収となります。単純に年間売上が2千万円になれば、取り分も倍額になります。


平均年収が200万円台後半と言われている以上、独立するのであれば最低でも年収300万以上は欲しいところだと思います。


独立後の平均年収は一概にいくらであるという事はできませんが、雇われている時との一番の違いは上限が無いという事です。


裏を返せば何の補償も無いという事にもなりますが、基本的に頑張った分・努力した分が売上として反映され、収入につなげることができ、そこに上限はありません。


独立するにあたっての一つの目的は年収アップである事は間違いありません。雇われている状態ではなかなか難しい給料アップを独立することで上限無く、頑張った分そのまま収入に繋がるというのはとても魅力的な事です。


1人美容室と雇用するケースでどう違う?開業した美容師の年収はどう決まるのか

スタッフを雇わずに1人美容室として独立する場合とスタッフを雇って独立する場合の一番の違いは人件費です。


それに伴って、スタッフを抱えるという事はそれなりのキャパシティーのある店舗を借りるため家賃も一人経営と比べると高くなります。


美容室を経営する際に必要な経費は、人件費35%、材料費10%、賃料10%、販促費10%、その他35%程度と考えることができます。


人件費がいかに経費の幅を占めているのかは一目瞭然です。


しかし、スタッフを雇うと言うことは、当然1人でやるよりもたくさんの顧客を抱える事ができ、その分売上も伸びますが、それ相応の売上にならない場合はオーナー自身の給料を削ってでもスタッフの給料を保証しなければならないという表裏一体の選択になります。


この中の人件費・賃料をどう考えるのかが一人でやるのか、スタッフを雇用するのか決める際にポイントになってきます。また、チェーン展開していきたいのか、一人で気ままにできるところまでやってみたいのかという将来のことも考え、どういったスタイルで独立するのかを決める必要があります。


独立後の美容師の年収の決まり方ですが、もちろんこれも様々な要因が絡んでくるので一概には言えませんが、平均的な金額で具体例を挙げます。


厚生労働省の統計から、美容院の平均客数は1日10人未満・1日の平均客単価は6,429円というデータを元に計算してみます。


平均客単価6,429×1日の平均客数10人=1日の売上64,290円


1日の売上6,429円×稼働日数25日=1ヶ月の売上1,607,250円


1ヶ月の平均売上1,607,250円×12か月=1年間の年商19,287,000円


上記のように算出されますがあくまでも概算であり参考までの数字になります。これを一人で捌き切るのか、従業員を雇って複数人で捌き切るのかにもよって取り分は変わってきますが、一人美容室で他の美容室と同じくらいのお客様を集客できるかどうかも重要な要素として挙げられるでしょう。


開業した美容師が年収を増やすために必要な4つのこと

独立するにあたり一番の心配事はどれくらい売り上げられるかだ思います。その売り上げをアップさせていくためにできる事は何なのか、4つのポイントをお話しします。


顧客・カルテの徹底的な管理

どのサロンでもやっていることですが、お客様のヘアースタイルや髪の癖はもちろん、施術中に交わした何気ない会話の記録や来店率の情報を把握するのは1番大切なことです。その情報が来店率や顧客満足度に繋がり、売り上げにつながる事は言うまでもありません。


リピート対策

お客様の来店率のアップや100%再来店してもらうためにできる事は色々あります。


お客様の誕生日にハガキやメッセージを送ったり、サロンのニュースレターの発行も来店に繋がります。お客様がヘアーチェンジをしたいなと思うタイミングでアプローチできるかが大切です。


また来店時にお客様に特別感を与える事もリピートにつながります。席に予約席とカードをおいておいたり、少し贅沢な飲み物を提供したり、いつもと違う特別感を与える事で、また来たいという気持ちにさせる事ができます。


SNSの活用

今の時代、SNSの活用は避けられません。サロンのターゲット層にもよりますが、20代から40代くらいまでの顧客層にはインスタやブログ、ホームページの充実は新規顧客獲得のチャンスを広げてくれます。


また来店してくれたお客様にGoogleでの美容室の口コミをしてもらう事により、検索エンジンにひっかかりやすくなります。


ホットペッパーなどの大手クーポンサイトの利用も良いですが、お金をかけずともできる宣伝方法がたくさんあります。


物販強化

美容室は全国に25万店舗あると言われています。これはコンビニの五倍の数字で、美容室は飽和状態であると言えます。


このように、ライバルがとても多い中施術のみでの売上アップには限界があるのも確かです。


そのため、店内での物販に力を入れるのも売上に大きく関わってきます。


美容室に来店する人はキレイになりたい欲があります。キレイな髪をキープするために必要なシャンプーやトリートメントだけではなく、化粧品やエステ用品などの物販もサロントーク次第では購入してもらう事が可能です。


ビューティーエクスポ等の展示会に足を運ぶとサロン専売品で安く仕入れられる商品がたくさんあります。店頭で小売価格で販売し、お客様がそれを購入してくれる事で客単価が一気にあがります。


以上の4つのポイントをお伝えしましたが、一番重要なのは日々の地道な努力に尽きます。ひとりひとりのお客様と真剣に真摯に向き合い確実にリピートしてもらい、口コミで新規顧客を獲得していく事が成功への一番の近道です。


独立するという事は、一円でも多く稼げば、それが自分の収入に直結すると思うと必然的にお客様対応の仕方は変わってくるはずです。


誰もがやっている顧客管理やリピート対策、SNS対策はもちろん、物販にも力を入れる事で確実にやった分年収につながる楽しさがあるはずです。


美容師はいつ独立、開業するのがベストなのか

美容室の独立するタイミングはもちろん人それぞれですが、ベストな年齢は30歳前後と言われています。


その理由としては、最低限でも3~5年の実務経験が必要になって来ることが挙げられます。


また、美容師の給料は40歳をピークに下がっていくと言われています。その前に自身のなりふりを考える人が多いと言われています。


美容室に来るお客様は若いスタイリストに切ってもらいたいという気持ちが少なからずあります。


独立して数年は大変な時期が続くことも見越し、まだ若手である30代のうちにベースをいかに築いていけるかライフプランと照らし合わせても妥当な時期と言えます。


また、実務経験のほかに開業資金(100万以上)をためることに加え、自分の顧客を増やしてからという目安も必要になってきます。

美容師の求人をお探しならヘアワークス

美容院・理容師専門の求人・転職サイトなら求人数トップクラスのヘアワークス!正社員・業務委託などの雇用形態に合わせた求人を、スタイリスト・アシスタントなどの職種別に検索できます。

求人検索はこちら
HAIR WORKSセレクトのピックアップサロン情報
HAIR WORKSセレクトのピックアップ求人情報