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実際に受け取れる給与はいくら?「額面」と「手取り」の違いを解説!
2025.02.20 UP
就業先を決める際に大事な「給与」情報を、みなさんは正しく読み取れていますでしょうか?
募集要項に記載されている金額と、実際に手にする金額は必ずしも一致しません。
あとから困ることがないように「額目」と「手取り」の違いなどについて、正しく理解しましょう!
1.「給与」と「給料」の違い
就業先から支払われるお金のことを一般的に「給与」や「給料」と言います。同じ意味で使われている場合もありますが、厳密には、この2つには違いがあります。
「給与」とは「労働対価として支払われる賃金すべて」のことで、残業代などの諸手当も含んだものです。
一方「給料」は、支払われる賃金から諸手当を差し引いたものとなり、「基本給」と同じ意味合いとなります。
つまり 「給料」に各種手当の金額がプラスされたものが「給与」 ということです。
また、初めて支給される給与のことは「初任給」と呼びます。
2.「初任給」とは? 支払われるのはいつ?
一般的に 「初任給」とは、新卒で働き始めて、最初にもらう賃金のこと を指します。まれに、転職先での初めての給与など、その仕事に就いてから初めてもらえる賃金のことも初任給と呼ぶことがあります。
初任給の支払われるタイミングは、就業先により異なります。
たとえば「当月末締め、翌月25日払い」というサイクルの就業先に「4月1日から勤務」する場合は、4月に働いた分の給与が「5月25日支払い」となります。
このように、働き始めてもすぐに給与が得られるとは限らないため、 事前に「給与が支払われるタイミング」や「何にいくら必要か」を確認 し、しっかり計画を立てておきましょう!
就業先によっては、給与振込先口座として指定の銀行に口座が必要な場合もあります。スムーズに手続きできるように、勤務開始前に口座開設しておきましょう。
3.「月給制」や「日給制」とは?
正社員の給与は「月給制」のことが多いですが、ほかにも「日給制」や「時給制」など、様々な支払いのしくみがあります。
「月給制」とは、月に一度、まとめて給与が支払われる方式のことです。月給制で「当月末締め、翌月25日払い」の初任給の場合、入社時に提示された 月給額をもとに、残業手当などを加え、税金や保険料を差し引いた金額が、翌月25日に支払われます。
一方、「日給制」の場合は、稼働した1日ごとに賃金が発生し、その1ヶ月分の合計額が支給されます。日給制で「当月末締め、翌25日払い」の初任給の場合、 「入社した日から月末までに実際勤務した日数分の合計額」を、翌月の25日に受け取る ことができます。つまり「日給制」では、1ヶ月の勤務日数や設定されている締め日によって、1回に支給される額に差が生じます。
4.「額面給与額」と「手取り額」の違い
「額面給与額」とは、就業先が支払う金額のことで、給与明細書で見ると「①総支給額」の項目で確認できます。
一方、「手取り額」とは、額面給与額から税金などを控除した後の、労働者が実際に手にする金額のことで、給与明細書では「③差引支給額」として記載されます。

①「総支給額」は、基本給+通勤手当+残業手当などの合計額 で、「額面給与額」と同じ意味合いです。
③「差引支給額」は、「①総支給額」から、社会保険料や税金などの「②控除額」を差し引いた実際に受け取る金額 、つまり「手取り額」です。
募集要項に記載されている給与額は、一般的に「額面給与額」です。
控除額は、給与を受け取る人の家族構成や所得状況などによって1人ひとり異なるため、一律での表記が難しいためです。
なお、実際に手にする「手取り額」は、額面給与額の75〜85%が目安と言われています。
5.【まとめ】お仕事探しでの注意点
まず、 募集要項に記載されている金額は「額面給与額」のことが大半で「手取り額」ではないこと を理解したうえで、日々の生活の収支プランを考えましょう。
そして、最初のお給料が支払われるタイミングは就業先により異なります。事前にしっかり確認しましょう。
また、転職の際には面接で、前職の給与額や希望給与額を聞かれることが多くあります。たとえば、「額面給与額」を聞かれたのに、「手取り額」を答えると、給与を低く見積もられてしまう可能性があります。
給与について聞かれた際は「額面給与額」で回答するのが望ましい ですが、そうではない場合はきちんと分かるように「手取り額で●●円です」と伝えると誤解が生じず安心です。
働くうえで「収入」は日々の生活やモチベーションにも関わる大事な項目の1つです。
給与額について正しく理解し、今後のお仕事探しに役立てていただけると幸いです。