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美容師の働き方・年収・技術
美容師が困った時に使える会話ネタ5選!会話力を上げるコツは?
2021.08.23 UP

美容院での会話はそもそも必要?お客様目線の気持ちをご紹介!

ネットで「美容室で会話は必要か」といった内容のアンケートに対し、半数位の方が「話さなくても良い」と答えているのを見かけます。


そこで重要になってくるのがアンケートの対象が「毎回違う美容室に行っている」のか「専属美容師と呼べる人がいる」かでは結果が大きく違ってきます。


筆者の経営する美容室は99%が常連のお客様です。そのうち80%以上の方がヘアスタイルを綺麗にしつつ、帰る時には「おしゃべりし過ぎちゃった」とにこやかに帰っていきます。


しかし中には美容室でゆっくり本を読みたい方や目を閉じて過ごしたい方もいるので、そこはこちらが察すべきところです。


毎回違う美容室に行く方の中にも「会話は不要」という方もいれば「色んな会話を楽しみたい」といった理由で、同じ美容室に通わない方もいらっしゃいます。


どちらのタイプのお客様に言えることですが、会話が必要かどうかを考えるよりも【空気を読む】ことが重要です。


しかし会話以上にお客様にとって大切なのは、希望通りのヘアスタイルにしてもらう事です。会話がどんなに盛り上がっても、ヘアスタイルが気に入らなければ次の来店は望めません。


施術中に美容師とお客さんお互いが楽しくなれる会話ネタ5選!お客様の属性ごとにご紹介!

お客様の属性により盛り上がりやすい話題は違います。属性別に5つの会話ネタを紹介します。


女性との会話で盛り上がるグルメネタ

女性と言えば、どの世代もグルメの話題は間違いありません。食べに行った、お土産で貰った、手作りしたなど人によって様々な会話が楽しめます。


男性との会話で盛り上がる趣味ネタ

男性と言えば、趣味のネタです。無口な男性も好きなことの話は積極的に話してくれます。こちらもどの世代でも楽しめます。


若者との会話で盛り上がる流行りネタ

筆者が一番苦手とする若者ですが、そんな時はこちらから最近の若者の流行りを聞いてしまいます。流行りさえ聞ければ、後は色んな事を聞いていけば優しく教えてくれるでしょう。


中年層との会話で盛り上がる旅行ネタ

中年層のお客様は、時間も金銭的にも余裕があるので旅行やレジャーを楽しんでいる方も多いです。旅行好きな方ならおすすめの観光地や温泉等ネタは盛りだくさんです。


高齢者との会話で盛り上がる健康ネタ

高齢者のお客様が来店時にかける一言目は「最近調子はいかがですか?」が多いです。整形外科や内科に通っている方も多いので、おすすめの運動や食材などの情報も知っていると話が盛り上がります。


初めてのお客様とはどんなことを話せばよい?主な会話のテーマ一覧!

初めて担当するお客様とは何を話したらよいか悩む方も多いでしょう。女性客、男性客、学生や小さなお子様にわけて会話のテーマをご紹介します。


女性客との話題

  • グルメ…美容室の近隣で購入した、または食事したなどグルメの話がおすすめです。一番のおすすめは【コンビニグルメ】です。コンビニは身近なグルメなので、話も広がりやすく楽しめます。
  • 料理…主婦層には特におすすめな話題で「料理は好きですか?」で話を始めましょう。料理が得意な方であればアドバイスが貰え、苦手な方であれば共感で話は膨らみます。
  • スキンケア…多くの女性が美容室の鏡の前で気になるのが肌です。年頃の筆者は特にスキンケアに悩まされているので、お客様にスキンケア方法を聞きくことも多いです。

この3つの話題で話をすることで、生活スタイルが見えてきます。結婚しているのか、お子さんがいるのか、働いているのかなどを直球で聞かずに情報収集できるのです。


特に晩婚、未婚が増えている中で「年頃的に結婚しているだろう」「子供がいるだろう」と憶測で話をするのは危険です。


遠回しに相手に聞くことで、聞きづらい情報を得ることができます。


男性客との話題

  • 休日…まずは自分が休日何をしているのか話してから「何をして過ごすことが多いか」聞いてみましょう。アウトドア派かインドア派か知ることができれば、話題は広がっていきます。
  • 仕事…「何系の仕事をしているのか」と聞くと、ほとんどの方が教えてくれます。雨の日で仕事が休みになってしまった方は建築系だったり、髪型も金融関係はかっちりしていたり、アパレル関係は自由だったりと特徴があります。職業が分かると話題は広がりやすいです。
  • 趣味…意外と趣味という趣味を持たない方も多いと思いますが、現在の趣味に執着する必要はありません。学生時代にどんな事にはまっていたかなどの話題は広がりやすいです。

男性は初め無口な方が多いので、答えやすい話題がおすすめです。特にいろんな分野で働いている方がいるので、問いかけて教えてもらうような話の持っていき方が良いかもしれません。


最初はなかなか話してくれなかった方でも、帰るころには積極的に話してくれるケースも多いです。そして男性は話しやすいと感じる方を次に指名してくれる傾向にあります。


ガンガン話しかけるのではなく、あくまでも聞き役に徹しましょう。


学生、小さなお子様との話題

  • 漫画、アニメ…美容師側も漫画やアニメに興味があるなら、この話題がおすすめです。内容は知らなくてもOKです。タイトルを知っていて内容をざっくり知っていれば、後は色々聞くだけで楽しい会話ができます。
  • 塾…近年では塾や習い事に通っていない方は、非常に少ないです。どのくらいの頻度で通っているのか、帰宅時間はどのくらいなのか、友人と遊ぶ時間はあるのかなど会話の糸口が多いです。
  • 学校…学校では部活動や宿題、イベントなどがあります。自分が経験してきた事だけに質問がしやすい話題です。

学生や小さなお子様との会話が苦手な美容師も多いようですが、自分が過去に経験したことから話題を膨らますことができるので慣れてしまえば簡単です。


寧ろ、素直なだけに大人よりも話しやすかったりもします。


会話やネタはどのように収集すれば良い?

会話のネタは日常生活の中にたくさんあります。


あえて「この話をしよう」と考えれば考えるほど、お客様から思いもよらぬ返事が来た時に話が続かなかったりします。


筆者がおすすめするのは流行りの芸能情報よりも、本や雑誌、テレビからの雑学がおすすめです。


例えば「オクラをゆでる時はどうやって茹でるか」このような話はどうでも良い話ですが、盛り上がります。


なぜ盛り上がるのか…答えに意外性があるからです。雑学は凄く役立つものではありませんが、相手のことを良く知らなくてもお互い楽しめるのです。


オクラの話はテレビで話題になり、筆者も多くのお客様とオクラで盛り上がりました。多くのお客様が「茹でてから切る」と答えました。


美容室とは無縁な話題のような気がしますが、このどうでもいいネタが会話には欠かせません。


ちなみにオクラは切ってから茹でる事で驚くほどネバネバが増し、食物繊維をしっかりとることができます。


話題作りが苦手な方は会話のための情報収集と考えず、思わず自分が「へぇ~」と思ったことを頭にストックしていきましょう。


「どんな会話をしよう」と考えていた時よりも、会話を自然に楽しむことが出来るようになります。


美容師に必要な会話力!上げるためのコツは?

美容師に必要な会話力は、面白い話をする事ではありません。聞き役に徹し、お客様がつい話したくなる空気感を作る事です。


会話力と聞くと一生懸命話題を探し、楽しませなくてはいけないと思う方も多いでしょう。


しかし会話は言葉のキャッチボールであり、一方的であってはならないのです。時々お客様から聞くのが「美容師に自慢話をされた」という声です。


きっと話している本人は一生懸命、会話をしていたつもりなのだと思います。しかしお客様には自慢話に聞こえる…原因は会話が一方的だったところにあります。


例えば「前回の施術でカットとトリートメントをして友人に褒められた」と話してくれたお客様は、別にカットやトリートメントのうんちくを聞きたい訳ではありません。


ここで「トリートメント成分の○○が凄くて…。このあたりで扱っている美容室はない」と答えてしまうのはNGです。ホームケアの話や、継続する事で得られるベネフィットについて軽く話すのが正解になります。


材料のうんちく話は美容師同士で盛り上がる話で、お客様には結果が重要であることを忘れないように心掛けましょう。


次に大事なのが、お客様の好きなものに興味を持つことです。自分が全く知らないものに関し「知りません」では会話は成り立ちません。


お客様がなぜ好きなのか、どこが魅力なのかなどの興味を持ち質問をすることでお客様は色んな話をしてくれるでしょう。


やはり一人一人のお客様に対し仕事をこなしていくだけではなく、興味を持つことが楽しい会話を生み出してくれるのです。


以前の接客時で話した会話内容を覚えてない!覚えるカギはメモにある?

たくさんのお客様を担当していると、前回話したことを忘れてしまう事があります。記憶力に自信があるなら頭の中にメモで良いですが、人の記憶程あてにならないものは無いのです。


ここは自分の記憶力を過信せずにカルテや、自分の分かりやすいものにメモを残しましょう。しかしメモをしていても、メモしたことを忘れる事もあります。


例えばお子様が男の子か女の子か、お孫さんが何歳になったかなどは忘れてしまう率が高いです。お客様が来店する前にチェックしておく事をおすすめします。


筆者が2度目の来店のお客様と話していた時、メモの内容を思い出し関連のある話をし「覚えててくれたんですね」と喜ばれたことがあります。


美容師にとってはたくさんのお客様の中の一人なので、覚えていなくて当然と思っているお客様も少なくはないようです。


しかしお客様にとって美容師はたった一人の担当者です。


常に1対100の接客ではなく1対1であることを意識し、こまめにメモを残すことでお客様と長いお付き合いができるでしょう。


お客様メモの書き方のコツをご紹介!

意外と難しいのがメモの書き方です。自分で書いておきながらどこの書いたのか探せなかったり、何に意味があって書いたのか分からなくなったりすることが多々あります。


したがってヘアに関する情報はカルテに、個人情報は自分で用意したメモ帳に記した方が分かりやすいです。


個人情報に関するメモ

特に忘れてしまいがちなのが個人情報です。しかし何度も同じことを聞かれるのは、誰でも気持ちの良いものではありません。


個人情報も何度か担当させていただくと、情報を上書きする必要も出てきます。そんな時は時間のある時に過去の情報は消していきましょう。


インプットできる量には限りがあります。事細かに覚えているのは不可能なので、必要な情報を厳選していった方が良いです。


そしてメモはパッと見て分かりやすい方が良いですよね。個人情報と特に覚えておきたい会話の内容は区別が出来るように色を変えてメモしておくのもおすすめです。


ヘアスタイルに関するメモ

毎月来店されるお客様であれば問題ないのですが、年間2~3回しか来店されないお客様のヘアスタイルを覚えておくのは至難の業です。


カットラインを見ても既に原型はないでしょう。そんな時にきちんとカルテにメモを取っておくと、非常に助かります。


年間2~3回しか来店されないお客様に限って「前回のカットがとても気に入っているので同じようにカットして下さい」とオーダーすることが多いです。


メモがないと固まる瞬間でもあります。ここでメモを取っておけばよかったと思っても遅いのです。したがって常日頃からヘアスタイルやアドバイスしたこと、提案したこと等はきちんとメモをしておきましょう。


筆者は下手くそながら、絵を残しておきます。そうすることで原型がなくなってしまった髪型も、前回と近いものに仕上げることができるのです。


美容師がしてはいけない会話は?失礼になる内容や下ネタは絶対NG!

以前、美容室でNGな会話と言われていたのが宗教と政治の話でした。現在もその話題は避けている美容師が多いでしょう。


他にも気をつけなくてはいけないのが、結婚や子供の有無です。年齢的にこの話題ならOKだろうと思った話で、次の言葉を失うことがあります。


筆者が失敗したのは60代の女性に「旦那さんは…」と話した時でした。「私、結婚してないの」その返事を聞き、自分の憶測のみで話をしたことを後悔しました。


逆に自分が同じように言われたこともあります。「お子さんはおいくつなの?」その時、筆者は30代でしたが未婚。もちろん子供もいません。


それを伝えると「ごめんなさい。年齢的にてっきりお子さんがいらっしゃると思って…」と言われました。


これは聞いた人が謝るべき話なのか疑問に思いましたが、きっと「失礼な質問をしてしまった」と思われたのでしょう。


筆者は気にしていない事だったので、気にはなりませんでした。むしろ謝らせてしまったことが、申し訳なかったなと思います。


このように、話の内容が失礼に当たるのかどうかは個人差があります。


このような経験から言えるのは、雑談以外の話はお互い気心が知れてからの方が良いということです。その間にはお客様自信から家庭の話などの話が聞けるはずです。


下ネタに関しては、付き合いが長くなると何でも気兼ねなく話してしまう傾向にあります。しかし「親しき中にも礼儀あり」、同性でもほどほどにしておいた方が良いでしょう。


他のお客様が苦手な話題があることも考え、話題選びをすることをおすすめします。


逆にお客様に下ネタなどの行き過ぎた質問や会話をされたときの対処法は?

色んなお客様を担当していると、時々返事に困ることがあります。


お客様からも憶測で「○○なんでしょう」としつこく言われたり「そんなことも聞く?」と思うような質問があったりします。


美容師側も経験を重ねていけば上手に苦手な話を交わし、他の話題にすり替えることが可能になってきますが、最初の頃は難しいかもしれません。


ありきたりではありますが笑ってやり過ごすこともありますし、過度な下ネタの場合は先輩や店長に助けを求めても良いでしょう。


お客様とはいえ、答えたくないことは無理に答える必要はありません。時に適当であることも必要です。


やはり美容師とはいえ、人間です。お客様との会話には、人としての相性も影響するでしょう。したがってお客様全てと、無理に楽しい会話をしようと思う必要はないのです。


会話が盛り上がる、盛り上がらない関係なしに長いお付き合いになるお客様もいます。


会話はコミュニケーションの一つですが、絶対に必要なものではありません。心を開いてもらうためのアイテムと考え、上手に使っていきましょう。


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